妊娠したことをきっかけに、今までの仕事を辞めて失業保険を貰っているという妊婦さんは多いです。
失業保険が出るのは嬉しい話ですが、失業保険は受給期間も限られているので金銭的にも限度があります。
失業保険は、仕事をしていても内職なら受給もできるという事実を知っていますか?失業保険の受給を受けている時期でも、内職をすることでお金を稼ぐことができます。
そこで今回は、
・出産や子育てを控えているので金銭的なゆとりが欲しい!
・妊娠中でも失業保険を受給することができるの?
・失業保険を受給しながら内職するのは可能?
といった方に、失業保険の受給資格をしっかり抑えながら、妊婦さんでも内職をして賢くお金を稼ぐ方法について詳しくご紹介します。
妊婦さんでも失業保険は受給できる?
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失業保険は、今まで一生懸命働いたことに対する退職金のようなものと勘違いしている人もいるのですが、失業保険はあくまでも失業していることに対する給付金です。
このため、受給するためには
・本人に就職する意思と能力がある
・積極的に求職活動をしている
・離職日以前の2年間に被保険者期間が12カ月以上ある
のように、一定の条件を満たしていることが必要です。
つまり、仕事を探しているけれども、仕事が見つからず結果的に失業している人に対して支払われるべきお金であることを忘れてはいけません。
失業保険を受給している間に次の仕事が見つかったり、内職という気持ちで始めた仕事の稼ぎが思いのほか多ければ、再就職できたという認識になり、失業保険の受給資格のある期間でも受給資格を失います。
また、仕事をしたいのに仕事が見つからないという人のための受給ですので、就職する気がないという姿勢が感じられると受給資格を失います。
出産や子育てを控えていても受給できるの?
妊婦さんの場合は、数ヶ月後に出産や子育てがありますので、就職活動ができるのかという問題もあり、失業保険の受給対象にならないのではないかと考える人も多いですが、妊娠していても再就職の意志があると判断される場合は、失業保険の受給資格が与えられます。
失業保険として受給される基本手当を、ハローワークでは失業給付金といいますが、失業給付金を妊婦さんでも受給するために大切なことは、再就職の意志があり、就職活動をしているという姿勢をハローワークで示すことです。
本当は妊娠期間中に働く意志がないという場合でも、再就職をすぐにしたいという意志表示で失業手当を妊婦さんでも受け取ることができますが、地域のハローワークによっては非常に厳密に審査される場合があるので注意しましょう。
なお、妊娠や出産、子育てなどを理由に退職し、今すぐには就職する意志はないが、妊娠、出産後に就職活動をしてもう一度働きたいという人は、「特定理由離職者」に該当します。
通常、失業給付金は退職の翌日から1年以内に貰い終えなければいけない、という原則がありますが、特定理由離職者に該当すると認められると、受給資格を最長3年間延長できる制度もあります。
このように、妊婦さんでも離職後すぐに失業給付金を受給することもできますし、受給資格を先送りにして受け取る制度もあります。
注意しなければいけないのは、どちらを選択するにしても、申請する期間が決まっており、配偶者との扶養関係など、複雑なこともあるので、離職後はすぐにハローワークで色々と情報を得ることが大切です。
妊婦さんが失業保険を受け取るまで
妊娠したことによって離職して、失業保険の給付を受ける場合は、まず自分の住まいの管轄のハローワークへ行きましょう。
最寄のハローワークや行きやすいところのハローワークではないので、行く前には自分の住所の管轄を調べておかなくてはいけません。
妊娠のどの段階で離職するかによりますが、離職日の翌日から30日過ぎてから1ヶ月以内と申請する期間が決まっています。
安定期などは自分でハローワークに行くことはできますが、妊娠初期の悪阻の時期などは申請に出向くことも難しい人もいます。
本人がハローワークに行けない場合は、委任状が必要ですが、代理人が申請することもできますし、郵送での申請も可能です。ハローワークに問い合わせてみましょう。
受給資格認定には、離職票や本人確認できるもの、写真、印鑑、本人名義の通帳などが必要です。
妊婦さんでもすぐに失業給付金を受け取りたい場合は、受給期間延長の申請をせずに説明会に参加し、ハローワークが指定した認定日に出向き、2回以上の求職活動をすると1週間以内に口座にお金が振り込まれます。
認定日というのは、失業給付金を受け取るためには一番大切な日で、4週間ごとに認定を繰り返します。内職をしている場合は、正直に内職の内容や収入を申告します。
妊娠している場合、申告せずに給付金を受けることも可能ですが、自分から妊娠していることを申告しておくと良いかもしれません。
妊娠していても、妊娠していなくても失業給付金を受けるためには求職活動をすることが必要です。
ハローワークでしっかり内職できる範囲を確認する
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妊婦さんに限らず、失業保険の受給資格というものは非常に明確に定義されていますので、どのような場合に受給資格を得るのか、受給資格を失うのかということはしっかりハローワークで確認して内職する必要があります。
個人個人で色々なケースがありますので、自己判断は禁物です。
妊婦さんが失業保険を受給しながら内職をする場合、給与はどの程度稼ぐことが可能なのかを具体的に知っておかないと、自分は内職のつもりが、思いの他たくさん内職でお金を稼いでしまっていて、受給資格を失うことになってしまったということは決して珍しいことではありません。
ハローワークで失業保険を得るための条件を必ず確認しましょう。
妊婦さんが内職しながら失業給付金をもらうコツ
失業給付金の受給中にアルバイトなどで、賃金がある一定の範囲を超えた場合、失業保険が受給できなくなります。
しかし、一定の範囲内の場合は働きながら失業保険を同時に貰うこともできます。
妊婦さんに限りませんが、失業給付金をもらうためには、就職手当の支給対象にならずに、就職手当の支給対象外の範囲に上手く留まることがポイントです。
就職手当というのは、失業保険の給付期間数がまだ残っている期間内に就職したり(支給残日数の3分の1以上かつ45日以上)、一定の要件に該当することで支給されます。
就職手当も基本手当の30パーセントほど支給され、バイト代も入るので得をしたような気分になるかもしれませんが、働くことで身体の負担が大きくなる妊婦さんにとっては、就職手当よりも失業保険をフルでもらう方が得策かもしれません。
就職手当の支給対象にならないように内職するのがコツといえる部分があります。
内職をしながら失業保険を受け取れる範囲
内職で稼ぐ金額によっては、失業保険をフルにもらうことができずに一定で減額されたり、支給をストップされてしまうことがあるので、内職をする際は注意が必要です。
失業手当をもらう時の計算で元となるのは、今までの賃金の6ヶ月分を180で割った金額で、これを賃金日額といいますが、賃金日額に50~80パーセントを掛けた額が基本手当日額となります。
まず、内職の稼ぎももらい、失業保険の給付も満額もらうための条件ですが、基本手当日額に1日あたりの内職の稼ぎを足したものが、元の賃金日額の80パーセント未満であることです。
このラインを意識して内職をすると、失業給付金をフルにもらいながら、内職もできます。
次に、基本手当日額と1日あたりの内職の稼ぎが、元の賃金日額の80パーセントを超えてしまった場合は、失業保険の受給資格がなくなるわけではありませんが、基本手当が減額されてしまいます。
最後に、1日の内職の稼ぎが元の賃金日額の80パーセントを超えた場合は、基本手当は支給されません。
内職の日にちや時間だけでなく、日割りで計算して元の賃金日額のどの程度になるのかということを意識して内職することが大切です。
上手に正直に申告することが大切
ハローワークの多くは、できるだけ失業給付金をフルに支給するのではなく、それぞれにあった再就職先などを、積極的に一緒に探してくれる機関です。
失業している人にお金を積極的に支給する機関ではないということを、受給資格者がしっかり認識することが大切です。
妊婦さんや子育て中の人などは諸々の事情があり、それぞれ特別な制度も利用することができますが、妊婦さんだからといってハローワークが無条件に失業給付金を支給してくれるわけではありません。
妊婦さんや子育て中のママを支援する制度を逆手にとって、ウソの申告をしたり、不正を働くのは論外ですし、不正受給は立派な犯罪ですので、しっかり正しい認識を持つことが大切です。
妊娠中だからなるべく失業給付金はフルにいただいて、内職も上手に範囲を意識してやればいいなというのが正直な気持ちかもしれませんが、ハローワークなど役所に申告するものは正式なものですので、いい加減な気持ちで申告してはいけません。
不正受給として失業給付金をもらっていた場合、不正受給した金額の返還が求められ、更に不正受給額の倍ほどの金額の納付を命ぜられますので注意しましょう。
内職やアルバイトなどをした場合は、どこで何日、どれぐらい働いたかなど正直に申告しておかないと、後でウソがばれた場合は大変です。
妊婦さんでも可能な最近の内職事情
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内職と聞くと、ほとんどの人が家で細かなパーツを組み立てたり、縫ったり、貼ったりを数百、数千もの大量の単位でこなし、一つの単価が数円という仕事を家でコツコツすることと考えているでしょう。
もちろん、そのようなイメージの内職も実在していますし、そのような仕事を内職といいますが、内職とは家で行う単純作業というような定義ではありません。
内職というのは、1日4時間未満で週20時間未満の労働であることが定義ですので、家でコツコツ作業をするだけが内職というわけではありません。
とはいっても、内職のほとんどは家で行う作業が多数ですが、最近は細かい手作業よりも、自宅でパソコンを使った入力作業などが多数を占めてきています。
インターネットの環境が整っていて、家に普通のパソコンがあればできるので、若い妊婦さんには人気があります。
単純な入力作業だけでなく、文章作成や校正などの作業、HP作成などその人のスキルが高ければ妊婦さんでも充分稼げる内職が人気です。
今までのパソコンで仕事をしていたという人などはスキルが高いので、単価の高い仕事もあります。
上手に内職を見つけよう
妊婦さんでも、内職で収入を得ながら失業保険もフルでもらうということは、決して難しいことではありません。
一番大切なことは、失業保険の受給資格を維持しながら、働くことができる内職を探すということです。
妊婦さんですので、家で行う作業の内職はもちろんできますし、あまり身体的に過酷な状況にない仕事ならば比較的簡単に見つかります。
インターネットなどで探すのも良いですし、もし知り合いで事業をされている人などがいる場合は、所得や就業時間などの制限があるということを、あらかじめ理解してもらって働かせてもらいましょう。
妊婦さんですので、突然の体調の変化にも対応してもらえる事業者ということも重要なポイントです。
精神的や肉体的にハードな仕事は妊婦さんには不向きです。色々な角度から自分にあった内職を見つけることが大切です。
まとめ
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妊娠したことで離職した人は失業保険をしっかりもらって、賢く内職を流して無理なく働くことができたなら充実した妊娠生活を送ることができます。
失業保険は働きたいのに、再就職先が見つからない人のための給付金です。
そのため、妊娠しているからと就職活動もせずに支給されるものではありません。妊娠して失業保険をもらいたい人は、働きたいという意志や求職活動をすることが大前提です。
そして、失業保険をもらいながらさらに収入を得たい人は、上手に受給対象者でもできる内職を探しましょう。身体の健康を第一に内職選びをする必要があります。
内職として給与面で問題がなくても、妊婦さんにとって有害になる内職では本末転倒です。また、失業保険の受給資格は人によって条件が色々変わってきます。
自己判断だけでなく、ハローワークに出向いて自分の失業保険の内容をしっかり理解するように努めましょう。
また、失業保険をもらうためにハローワークなどに虚偽の申告をすることは犯罪です。不正受給には罰則もありますので、内職している場合などでも正直に内容を申し出て、賢く正しく妊婦さんも内職をしながら失業保険を利用しましょう。